<真剣諸工作(製作例)>
兜割
<肥後虎コメント>
こちらは江戸時代に製作された【兜割(かぶとわり)】です。
肥後虎にて、白鞘製作、ツナギ製作、本煤竹目釘製作、鞘や柄のガ
タ直しを行いました。
兜割は【十手】に類似した武器および捕具であり、長さは短刀程度
で、敵の斬撃を受け流すために反りが付いており、また斬撃を受け
止めるために重ねをぶ厚くしたものになっているのが特徴です。
また、手元には【十手】のように【枝鉤】が付いているのが特徴で、
攻撃法は剣術を応用しながらも、斬撃を旨とする日本刀剣法とは違
い、【十手】と同じく打撃を主な目的として使われていました。
主に室町時代から江戸時代にかけて、【捕縛吏】などに使用された
武器および捕具であり、日本刀の攻撃を防げて尚且つ攻撃をする際
に相手に必要以上に殺傷をさせないよう、刃が設けられていないの
が一般的ですが、本作は、日本刀と同じように、焼き入れされた刃
が付いており、また、刃中には、金筋や砂流しが確認できます。
その上、なかなか良い鉄色をしております。
これは良質な鉄を使い日本刀と同じ製法で造られたものあり、このよ
うな兜割は大変珍しいものです。
このような珍しい打物に出会い、お仕事させて頂ける事は、私共にと
っても誠に光栄な事であり、ご依頼を頂いたお客様には心より感謝致
す次第であります。
<兜割・1尺3分・諸工作>
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■白鞘・特殊型(甲割)上・製作:67,000円(税別)
■ツナギ・特殊型(甲割)上・製作:14,000円(税別)
■拵鞘内ガタ直し:2,500円(税別)
■拵柄内ガタ直し:2,500円(税別)
■本煤竹目釘・製作:1,000円(税別)
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※刀身、拵は、お客様のお持込品。
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